高校時代に好きだった人に大人になって再会する、あの胸が締め付けられるような感覚……アラサー男子の琴線に触れるシチュエーション満載の、見逃し厳禁な一冊!

【新作ラノベ先読み感想文レビュー】
今回は8月1日刊行のスニーカー文庫『高校時代に好きだった元同級生のS級美女が隣に引っ越してきた。義娘とともに。』です。みなさんの感想も聞かせてくださいね。
主人公が28歳男性──という一文を読んですぐ、とても感情移入をしてしまいました。何故なら自分も28歳男性だから。コンビニは近所にあるし、いろいろ異なる点もありますが(会社に通っていないとか)、彩奈の職業を目指していた時期があったり、彩奈と同じ職業の友人もいたりするので、とても臨場感のある状態で読み始ることができたのです。すると──もう胸キュンが止まらない! いや、だって、高校時代の好きな相手がアパートの隣室に住んでいて、義娘も織り交ぜて家族ぐるみの交流があり、お互い友達以上には想っている素振りを見せるんでしょう!? そんなの誰もが憧れますって!

思い返せば一人暮らしだったとき、深夜は寂しくてしょうがありませんでした。そこで自分は友人とボイスチャットをして気を紛らわせていたわけですが(コロナ禍でしたしね)、もし隣に学生時代の知り合いが住んでいたら……。もしかしたら泣きついてしまったかもしれません。だって、「おかえり」「ただいま」って言える関係に憧れますもんね!
だからこそ、もし彼女も何にもいない状態で、自室の前でゲロを吐いていたところを助けてくれたのが、高校時代に好きだった美人だったとしたら、という本作にはとても共感しながら読まざるを得ませんでした。

ちなみに、この後二人の関係はどうなるんですか……? ほっこりする展開が続いていきますよね……? 2巻も楽しみにしていますからね……!?
文:太田祥暉
ざっくり言うとこんな作品
1)彼女もおらず、終電まで残業をすることもあるアラサー男性。そんな主人公が高校時代に好きだった女の子がアパートの隣室に住んでいた!?
2)その女の子はなんと姉の子供と二人暮らし。徐々に世話を焼くようになり、家族未満友達以上の関係になっていく……!
3)二人の間にはもちろん友達以上の感情も……? 家族ぐるみで始まる二人の距離の結末は……!?
主要キャラ紹介
堀越京也(ほりこし きょうや)
28歳のサラリーマン。高校時代、水瀬彩奈に好意を抱いていた。世話焼きな性格ゆえに、水瀬家の二人と徐々に関係を育んでいく。

水瀬彩奈(みなせ あやな)
京也の同級生だった女性。今は失踪してしまった姉の子供である愛莉を一人で育てながら、社会人として奔走中。

水瀬愛莉(みなせ あいり)
彩奈の姉の子どもである小学生。韓流アイドルの他に少女漫画が大好きで、京也と彩奈をくっつかせようと囃し立てる。

- ラブコメ
- 太田祥暉
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関連書籍
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高校時代に好きだった元同級生のS級美女が隣に引っ越してきた。義娘とともに。一緒に過ごした時間が、俺たちを“家族”にしていく。
毎日会社と自宅を往復するだけの日々を送る堀越京也。
そんなある日、京也が高校時代に好意を寄せていた水瀬彩奈が義娘の愛莉と一緒に隣に引っ越してくる。
十年ぶりの再会に少し戸惑いつつも、彩奈が愛莉を引き取った理由、そして誰にも頼らず生きてきたことを知った京也は、彼女を放っておけず自然と彼女たちに関わるようになる。
ぎこちなくも温かな時間を重ねるうち、三人はまるで家族のようになるのだが、彩奈から「もう、君には頼れない」と距離を置かれてしまい……。
これは好き同士だった二人が“家族”になる物語。発売日: 2025/08/01角川スニーカー文庫