恋愛小説でトキメキ補充しませんか? 【#01】ヤンキーが抜けない元不良転生令嬢と、 冷酷公爵の一触即発勘違いラブコメ! 『ガン飛ばされたので睨み返したら、相手は公爵様でした。これはまずい。』

キュン不足、感じていませんか? そんな時は恋愛小説で“ときめき補充”を。自分のペースでお茶やお菓子を用意して、のんびり読書タイム。甘くてやさしい物語が、心をふんわり癒してくれます。
今回ご紹介するのは、睨んだつもりが即求愛? ヤンキーが抜けない元不良転生令嬢と、冷酷公爵の一触即発勘違いラブコメ! ビーズログ文庫『ガン飛ばされたので睨み返したら、相手は公爵様でした。これはまずい。』です。
お話のヒロインは元不良令嬢、ヒーローは冷酷公爵!

アンジェリカ
レリオーズ侯爵家の令嬢。前世ではレディースに所属していたため、転生して淑女教育を受けた今でもヤンキーだった頃の思考やクセが抜けきらない。
ギデオン
オブタリア王国三大公爵家の一つであるアーヴィング家の当主。銀髪の美男だが眼光が鋭く、容赦なく部下を切り捨てる冷酷な男だと恐れられている。
ヒロイン視点ではバチバチな場面がヒーロー視点では甘々に?
アンジェリカとギデオンが初めて出会うのは王家主催のパーティーです。ギデオンにガンを飛ばされたと思ったアンジェリカは、ヤンキーだった頃の習慣でつい睨み返してしまいます。淑女にあるまじき態度で公爵に喧嘩を売ってしまったと反省し、以後は彼を避けようとするも、なぜかギデオンはアンジェリカに近づいてきて……。
物語はアンジェリカとギデオン両方の視点で進み、それぞれの心情が丁寧に掘り下げられていきます。アンジェリカ側にとってはバチバチだった二人の出会いの場面も、ギデオンからすれば自分を恐れずにまっすぐに見つめてくれた女性へのひとめぼれのシーンなのです。

アンジェリカ側の解釈とは全く異なる、ギデオン目線の甘々でロマンティックな場面の数々は、ときめきと共に笑いを誘います。早い段階で恋心を自覚して積極的にアプローチをかけていくギデオンの不器用かつ真摯な姿と、恋愛には疎くて好意を全く読み取れず、頓珍漢な解釈をしてしまうアンジェリカのすれ違いラブコメに要注目です!
西洋風の貴族社会をベースにした華やかな世界に心が躍る!
アンジェリカが暮らすオブタリア王国は、王家や貴族制度が存在する西洋風の世界。社交界のパーティーをはじめ華やかな場面が物語にはたくさん登場し、女性の夢が詰まったようなきらびやかな描写にうっとりします。美しいドレスの数々はもちろんですが、アンジェリカとギデオンがデート(だとアンジェリカは思っていませんが……)で出かける劇場や乗馬など、貴族らしい優雅な場面の数々に心が躍ります。

イチオシストーリーは「第二章 公爵様からの果たし状」
元ヤンキーかつ恋を全く知らないアンジェリカは、ギデオンからアプローチを受けてもそれが好意だとは気がつきません。アンジェリカがみせる斜め上の解釈の数々は本作の大きな見どころですが、中でも個人的なイチオシは「第二章 公爵様からの果たし状」です。
ギデオンからまた会いたいと待ち合わせの場所と時間を指定した誘いの手紙が届いても、アンジェリカは自分が喧嘩を売ったことに対する「果たし状」だと思い込みます。そしてタイマン勝負に向けてトレーニングに励み、当日も淑女をエスコートし紳士的にふるまうギデオンの行動の数々をヤンキー思考で解釈していくのです。この場面ではギデオンの意外な好みや一面を知ることができて、ギャップにもキュンとさせられます。
脇役にスポットライト! 三角関係のお相手は、第一王女さま
なかなか自分の気持ちに気づかない、アンジェリカの前に立ちはだかるライバル的なキャラが、ネスロダン王国の第一王女・ルクレツィアです。お忍びで街に出かけたときに男性に絡まれ、ギデオンに助けられた。以来彼を慕っているようなんですが……?
乗馬という共通の趣味を通じて育まれる友情や、ギデオンをめぐって交わされる緊張感あふれるやり取りは物語をより一層盛り上げます。王女という身分や権力を使って意中の男性を手に入れることもできるのに、汚い手は使わずアンジェリカに対して正々堂々と勝負を挑む潔さが素敵です。
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いかがでしたか? キラキラとした西洋の華やかな世界で起こる、元ヤンキーヒロインとの勘違いラブコメに、ときめき間違いなし! どうしてもヤンキー思考になるヒロインにちょっとクスっとできる、エンタメ要素盛沢山の作品です。気になったら試し読みしてみてくださいね。
文:嵯峨景子
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