電撃文庫の新刊
みんなのレビュー
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眠る山猫屋2018/04/1236再読。第一作と感想が入れかわってしまいました。よってこちらは『ブギーポップは笑わない』の感想を。今改めて読んでみて、やっぱり初々しいというか未熟感はあるのですが、この小説の凄いところは、この物語を起点として続く以後の作品との緻密なリンケージと、やるせないほど救われない幾つもの感情なのではないかと。登場人物たちは己が体験した事象しか知らないままだし、事件の全貌には遠く及ばない。正しい推察をしている者はいるが、その真偽には至らない。このリアルさ。歯痒さ、切なさ、それでも時間は前に進んでいく。
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ヱロ本Gメン2016/03/0816群像劇というより連作短編集。じんわり深く覚醒する感覚は幻の隠し味の料理を堪能しているかのよう。霧間誠一というジョーカーに吸い寄せられるように「未来」が交差する。「現在のすべてが未来の出現に対抗しているのだ」「これは生存競争なのだ」。なるぼど『パンドラ』での「未来」、そしてブギーポップシリーズの謎が一気に氷解した瞬間。本当に霧間誠一の本を読んだような気がする。世界の秘密を記した幻の奇書が本作だ。もちろん傑作。ところで霧間誠一って加藤諦三っぽく感じる。上遠野氏も青春時代に愛読したのかしら?
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ヤギ郎2019/05/0215ブギーポップの誕生と霧間凪の幼い頃の物語。アニメ視聴済みなのでサクサクと読み進めた。本作の中間部分で時系列が前後に飛んで,ちょっと読みにくいんじゃないと思ったりした。どこでどのように繋がっているかが予想できないのが「ブギーポップ」である。
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=emy=2019/01/2912ネタバレありブギーポップ と凪の前日譚(主に凪)。ブギーポップ の名前と服装の由来はスケアクロウだったんですね。そして凪が凪になったきっかけもスケアクロウ。水乃星透子は「ブギーポップ は笑わない」の冒頭で出てきた少女。霧間誠一が著作の引用文だけでなく登場してる。モ・マーダーが人造人間なのにより人間くさい。なんだか盛りだくさんな内容でした。
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ミヤト2022/09/1910短編集。これまでの内容の補完になっていた。相変わらずの面白さ。
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