空の彼方
発売日 :
2010/01/25
〈受賞情報〉電撃小説大賞選考委員奨励賞(第16回)
王都レーギスの中心部からはずれた路地に、隠れるようにある防具屋[シャイニーテラス]。陽の光が差し込まない暗い店内に佇むのは、女主人ソラ。彼女の店には、訪れる客と必ずある約束をかわすルールがある。それは、生きて帰り、旅の出来事を彼女に語るというもの。店から出ることのできないソラは、旅人の帰りを待つことで彼らと共に世界を旅し、戻らぬ幼なじみを捜していた。 ある日、自由を求め貴族の身分を捨てた青年アルが店を訪れる。彼との出会いが、止まっていたソラの時間を動かすことになり――。これは、不思議な防具屋を舞台にした心洗われるファンタジー。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 627円(本体570円+税)
- ISBN: 9784048682893
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みんなのレビュー
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たるき( ´ ▽ ` )ノ2016/01/3169私の好きな雰囲気だった。ちょっと切ないけど、とても優しくてあたたかい内容。続きはどんな風に進んでいくのか、とても気になる!こんな防具屋があったら、冒険者たちは癒されるだろうなぁ。
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Shinji2015/05/1866ネタバレありRPGでの戦闘方法は出来るだけHPを減らさずに戦いたいので 装備は武器よりも防具を先に充実させていくタイプですので、このお話は すんなり入り込めました。実際の旅や闘いのライブは無いし、主人公のソラが居場所を変えることも無い、儚い色で淡々と進んでいく物語だけど… とても暖かい想いが交差していました。「いってらっしゃい」と送り出した人達を待ち続けるソラ。その想いを受けてシャイニーテラスに帰る旅人。「いってらっしゃい」は その言葉だけでは完結しない。待つ人は「おかえりなさい」を言って初めて次に進めるんだね!
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ひめありす@灯れ松明の火2013/12/1864籠の中の鳥は待っている。この翼を託せる相手が訪れる事を。空気を裂いて、風と共に踊り、空を翔ける。彼女の翼を。届かない空の、夢を見ながら。錠の落ちた世界には、何時も一筋の影。何も隔てる物のない空なんて、そこにはなくて。だからこそ時折届く外の世界の物語。完璧に自由な空の記憶を彼女は待っている。空色のカップに口付けて、翼は彼女の許へと還ってくる。怜悧な女騎士、中途半端な素材屋、そして二人の青年騎士。「いってらっしゃい」「ただいま」と。そう何度でも繰り返す相手を、今日も待つ。そこにいつか、空の彼方が訪れると信じて
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さばかん2012/09/0560なんて温かくて優しい話なのだろう。帰る場所があるということは本当に幸せなことで、待つことしかできないのはとてもつらいことで、でも「おかえりなさい」を言えることはとても幸せで……。 店主の娘の変化もこの作品の楽しみの一つですかね。
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りょうこ2011/10/1755こおゆうのを透明感がある!って表現するのでしょうか!?読んでいてスーってするような…感じ(^-^)/読後がとても気持ちが良い!!好きです!!この本!
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