葛城副編集長の最後の賭け
発売日 :
2011/05/01
俺がお前を解放してやる…。
文芸誌で副編集長をしている夏彦は、上京をしてきた諒と再会し、彼への想いを再確認する。夏彦は諒との想いをとげるため、人生を捧げた最後の賭けにでるが…。
- レーベル: 角川ルビー文庫
- 定価: 586円(本体533円+税)
- ISBN: 9784044550424
角川ルビー文庫の新刊
みんなのレビュー
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エンブレムT2013/05/2778郷里を離れ自らの才覚を頼りに、都会でのし上がっていく名門一族のはぐれ者というのは魅力的ですねー。若くして文芸誌の副編集長である夏彦は、そんなアウトロー的な魅力もさることながら、ワイルドなルックスに加え性格も男気に溢れ、人としてとても魅力的でした。他作品主人公・性格に難アリな成澤准教授とも対等に渡り合えるのにも納得です。薄幸な諒に対しての庇護欲も真っ当で、最初から最後まで好感度が高かったです。「恋が。恋がこんなにも、ひとりの人間をとりまく環境を変えてしまうなんて」状態ではありますが、大丈夫でしょう(笑)
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合縁奇縁2019/02/1048名門・葛城家の規律が煩わしくて家を離れ、東京で文芸誌の副編集長をしている葛城。そんな彼のもとに、葛城家の使用人の諒が上京してくる。「成澤准教授の最後の恋」よりも劣る。ただ敬語受けは珍しかった。表紙の葛城を見てもナルナルばりの美形で、びっくりした。ナルナルのお話がとっても良いだけに残念だった。これまで読んだ高遠さんの作品では一番ダメだった。
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マッコリ2011/11/1837成澤准教授より好みだった!ラブなシーンは少なかったけど葛城が心を固めていく様子が丁寧で良かったしお家騒動も楽しく読めました〜。諒は最初苦手なタイプと思ってたけどお酒に酔ったり熱出したりHの時だったり正気じゃない時が可愛すぎる!素直さに泣けた。最後わりとしたたかなとこも良かったな〜。その後のラブな話読んでみたい。ただ高永さんのイラストがかわいすぎて葛城がワイルドで強面っていうのがピンとこなくてちょっと残念!
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那義乱丸2011/05/0329面白かった!葛城の父の実家が山あいの土地一体を牛耳る一族であるという舞台設定と高遠さんの流麗な文章表現により、文学的な匂いを感じて物語に引き込まれました。恋愛成分を前面に押し出してはいないのに葛城と諒の感情を読み手に伝える高遠さんの筆力がすごい。だからこそ、終盤の高熱にうなされた諒のストレートな告白が胸にグッと来ました。そして、恩と義理としきたりによって世俗から隔離されて生きてきた諒の素直な情欲の吐露にヤラれた!今後、葛城は諒に甘々になりそうですよね。で、諒はさりげなく葛城の手綱を握っていそうな…(笑)
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さち2011/05/0428常盤に栄える葛城家に自由を奪われたも同然の使用人・諒と出会った時から本当は惹かれていた分家筋の夏彦。10年ぶりに再会した2人。いつも自分を抑えていた諒の箍が外れて想いをぶつける姿にシンプルな言葉に切なくて涙がでた。そのキスシーンが本当に素敵で…!そして10年前常盤から諒を救い出せず逃げてきた夏彦の決意と賭け…。最後は諒は健気だけど実はしたたかな芯の強い人間だとわかってこれからの2人の立ち位置が目に見えるようで微笑ましいね。常盤の風景と文学の世界に酔いしれて胸が暖かい…きっと何度も読み返す作品になると思う。
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