霧こそ闇の
発売日 :
2011/05/25
〈受賞情報〉電撃小説大賞メディアワークス文庫賞(第17回)
戦国の世を舞台に紡がれる、幽玄怪異譚。天文二年、戦国時代の大和。筒井の里に住む狭霧には、病をもたらす物の怪を退治する不思議な力が備わっていた。大名に仕える典医である夫、義伯と支え合いながら病者を助けていた狭霧。しかしある日、主君の筒井順興の末子力丸の死を境に、ふたりとその息子鷲王は物の怪のわざわいに見舞われ、やがては筒井氏をめぐる大きな争いへと巻き込まれてゆき――。 第17回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞の短編『典医の女房』に大幅加筆をし、装いも新たに登場!
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 715円(本体650円+税)
- ISBN: 9784048704953
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
-
hirune2016/01/0850途中までは暗いしちょっと残酷場面はあるし悪い予感しかしなくて苦痛だったんだけど、最後はなんか純愛物語になってて思わず泣かされました(/ _ ; )狭霧は健気で一途だし、義伯もとっても度量の大きい良い男でした☆それにしても生きてる奴はともかく、死んでまで面倒くさいやつが多い^^;力丸といい色ボケ行者のジジイといい★死んだくせに祟るとか可愛げがないよ!
-
Penguin2012/03/3136典医の女房・狭霧。彼女の身に降り懸かる様々な運命… それぞれの場面での、彼女の選択・生き様が女としつ、妻として、母として、凛としていて、胸にグッときた。 ファンタジーかとおもいきや、歴史に纏わる部分もありちょっと驚いた。 読後は切ないが胸は温かくなる話だった。
-
すみの2014/06/3030ネタバレあり第17回MW文庫賞『典医の女房』を加筆修正した作品。城主に拾われた赤子の狭霧は典医にもらわれ、息子・義伯とともに成長。そして兄妹の関係から夫婦となり、鷲王という子をなす。実は狭霧には見鬼の才があり、その才で典医となった義伯の手助けをしていた。狭霧の正体は・・・。命に代えても守る子への愛情、本当ならば相容れない存在の義伯と狭霧の仲睦まじしさ、そして筒井家と越智家の因縁。全てが万々歳とはいかないが、これが縁とうものか・・・と巻末余韻にひたれる作品だった。
-
巨峰2012/05/2930戦国奈良筒井家を舞台にした伝奇小説にして、夫婦小説。内容もしっかりしており、かといってマニアックにならずにいい案配。これがデビュー作とは思えないほどに素晴らしい。
-
みかん2016/12/0718からくさ図書館とはまた全然雰囲気も違っていて良かった。妖が視える典医の妻。狭霧の身の上故にそうせざるおえなかった選択がせつなかった。ラストは悲しくも二人の究極の愛のかたちでした。
powered by
レビューをもっと見る