ファンタジア文庫の新刊
みんなのレビュー
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のれん2021/11/0711ベテラン作家がテーマ絞って趣味に走りました的作品。 主人公中心に100人殺されるというシチュエーションだけを考えた展開でひたすら殺人描写が羅列されていくのは、90年代後期から00年代の暗さを思い出す。 ミステリとしてのオチはクリスティ譲りの滅茶苦茶加減なのでお察しだが、愛=生=死の図式は懐かしさが勝ってしまって良いかとなった。 愛とは身勝手な願いであり、自身のものにならぬのなら存在すら認められない。 でもまぁ、思春期ならともかく、今読むとキャラについていけないし展開・描写も全く自然じゃないのでキツい。
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スー2019/08/1511ネタバレあり「好きです」「好きだよ」「好きだって」「好きなの」…朝倉一樹が在籍する美術部の女子全員から告白された日を境に瓦解する日常。そして誰もいない実家に突如現れた死神少女モルに手渡された名簿。「その百人が殺されるんだよ!君のために!」そこから始まる殺戮の物語。果たして犯人は誰なのか?そしてその目的は?…んー、殺伐とした描写は良いのだけれど、登場人物の行動原理、一樹が求められる理由がただ一点「…」に集約されていて、その背景描写が殆どないので物語に入り込めませんでした。あとがきにある本作の始まりを読んである意味納得。
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ごぅ。2012/03/1611好きだから、、、、その形の在り方が無様でほくそ笑んでた。。。。自分も大概だと思う。。。どうでもいいか、、表紙の右手が気になる。。。どうでもいいか、、、
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シュエパイ2012/02/2010祖母の死と時を同じくして、四人の少女が少年に告白し、一人の死神が百人の死を告げる、っと。途中までミステリかと思ってたけども、ほんとは愛の物語なのですね♪ 物語は閉じても、きっと惨劇の日々はつづくのでしょうね、と、密やかに嗤って本を閉じます。
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光心2018/07/319ネタバレあり作者自身がメッセージ性をぶん投げている通り、いまいちどういう話か理解できなかった。奪われている言葉については、わりと最初から予測はついたが、正直何をしたいのかは全くわからなかった……ある意味じゃ、碇シンジの解釈とも見えるが、刊行年度からすればむしろ壁の外側の話に近いかもしれない。周囲を狂わす主人公という存在をセカイの終わりに必要な存在として配置するのはどうにも言えんが……死に対する価値の低さを描くことには成功しているせいか、逆にキャラが文字以上の存在たり得ないあたりはある意味で発見だったかもしれない。
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