夜蝶の檻
発売日 :
2014/09/25
夜蝶は羽ばたき続ける。 羽ばたき疲れて死ぬまで──
国を蝕む妖魔を滅するために戦う、退魔衆の女剣士・桔梗と相棒の少女・楓。どんな願いも叶えるという妖刀“百贄の剣”を巡り、強大な妖魔との戦いが始まる。新時代浪漫エンタテインメント小説、開幕。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 693円(本体630円+税)
- ISBN: 9784048669467
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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ymartak2014/11/2716メディアワークス文庫から既発売の著者作品とは作風をガラリと変え、維新を経なかった盟治(明治)初期を舞台に、世に蔓延る妖魔を狩る退魔衆の女性剣士を描く物語。味方・敵ともに一筋縄にはいかない過去や想いを抱え、それぞれが信ずるものに向かい、時には反発し時には交わりながら歩む姿を、迫力たっぷりの殺陣シーンとともに描き出している。何より、時代劇特有の冷酷な苛烈さと虚無感がきっちりと織り込まれているのが素晴らしい。もっと多くの人の目に触れて欲しいし、続編を期待したい作品。
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nono2024/08/139ネタバレあり図書館本。明治維新が起きなかったパラレルな日本を舞台に、妖魔と闘う幕府の組織・退魔衆に属する女剣士・桔梗のお話は、殺伐とした厭世観漂う物語。逃れられない運命を呑み込みながら人を殺める妖魔に対峙する桔梗の闇、願いを叶える為に人を殺める侍、そして諸悪の根源である幕府に復讐を誓う鬼。受け入れ難い運命に仄暗い想いを抱きながらも、明日の為に剣を振るう桔梗の生き方があまりに壮絶。上手く消化出来ないお話でしたが、これも一つの歴史と思いつつ殺伐とした想いで読了。
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SEGA2015/04/279ネタバレあり山田風太郎作品みたいに登場人物がどんどん死んでいくので、先が気になって一気でした。静馬の他愛ないけれど諦めがたい願いは、千穂さんの顔を思い出すことと予想していましたが、あたらずとも遠からずかな?読み終わってみれば楓さんの大食いも伏線みたいな気がします。続きがあるなら、この設定で、主人公が代わるのかしら?
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空箱零士2018/04/148★★★★ ラスボスくん「面白い、やってみるがいい。(中略)お前がいかなる妖魔を飼っていようと、俺が負けるわけがない!」→ラスボスくん「ば、ばかなっ、このようなこと、ありえんっ」ラスボスが即落ち2ページで負けるとか、いくらなんでもギャグ過ぎませんかね……。といった具合に、ラスボスを静馬ではなく、最終章に入って急激に小者化した龍皮だったことで若干盛り上がりに欠けるところはありましたが、それ以外は概ね満足できる和風ダークファンタジーでした。キャラと世界観はバッチリハマっていて、高い描写力もあって満足できた一冊。
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Tatuyuki Suzuki2018/09/087この方の他の作品を読んできましたが、暗い話でもこの方らしい内容で良かったです。
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