霧の楽園
発売日 :
2015/04/01
時は大正。伯爵家の嫡子・裕太郎と使用人の学は唯一無二の幼馴染。優しくしてくれる裕太郎に、身分の違いから一線を引こうとする学だが、裕太郎の強い想いには抗えず…。
時は大正。伯爵家の嫡子・裕太郎と奉公人の学は唯一無二の幼馴染。太陽のように明るい裕太郎は、心優しく我慢強い学を大切に扱うが、学は身分の違いから一線を引こうとする。しかし裕太郎の強い想いに抗えず、行き過ぎた肉体の接触も許してしまう学。2人の関係を快く思わない伯爵家や冷たい学の父親から目を背けるようにお互いの存在に溺れていく中、2人の仲を引き裂くような事件が起こり…。霧の立ち込める館で繰り広げられる、伯爵家の嫡子×引っ込み思案な奉公人の、身分を超えた大正宵闇奇譚。
- レーベル: 角川ルビー文庫
- 定価: 660円(本体600円+税)
- ISBN: 9784041028513
角川ルビー文庫の新刊
みんなのレビュー
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honoka2015/04/0467ネタバレありまぁ。葵様ったら意外に大胆ですのね。バルコニイからご覧になるなんて─なんだかすっかり大正ロマンにやられてしまった。仄暗い話に笠井さんの絵がぴったり。このレーベルにしては良い意味で予想を裏切られました。濃い短編。一時酔いしれるのにはちょうど良いかと。丸木さん、流石だ。
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miyu2018/10/1863期間限定で半額&笠井あゆみ御大の度肝抜かれる表紙絵に釘付けになり読んでみた。大正時代の新華族である裕太郎と幼馴染で奉公人の息子・学。体格のいいスパダリ(ちょっと違う?)執着攻とボンヤリ受(なんだそりゃ)な二人は萌え要素が充実しているのだが、そこは文華先生、さらにぬかりなく不安で落ち着かないことと言ったらない。途中のある章から真相に気づいたがそれでも最後まで飽きずに楽しめた。しかし葵の手紙で終わるよりも、種明かしはなくても薄ぼんやりとした不安感に包まれたままの方が私は好きかも。時代背景は文華先生にぴったり。
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たべもも2015/04/0354★★★☆☆。イラスト買い。主従関係で時代モノというだけでもほの暗い感じがしますが、間に挟まれる文章や受けの父親の件でミステリー風にも思えました。攻めの病的な執着、大好きです。タイトル通り霧の中にいるような読み心地でしたが最後に晴れました。面白かったです。
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まかろん@大人腐乙女2016/09/1348文華先生節炸裂してました。好き!学のお父さんは結局本当のところどうだったんだろう?とか、学の父親はどうだったんだろう?とか。謎はまだあるような気もしたり。いっそ邪魔者を排除するのは、祐太郎じゃなくて無意識下の学(別人格)だったりとか、もっと血生臭く堕ちてくれたら良かったのに!とか期待しちゃいました。葵お嬢様の告白お手紙で全てが明らかになるわけだけど、むしろ葵お嬢様こそ邪魔者だったけどね!病みBLは素晴らしいですね。
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パラ野2015/05/0747ネタバレあり大正ロマン?舞台は仙石原。華族の長男祐太郎×庭師の息子で下男として働く学。学は母親が男と出奔してから、父親に殴られる日々を送るが、祐太郎に助けられてからしばらく、父親が失踪するという。時おり挟まれる誰かの手記が、そうだったのか、というラストの葵の手紙です。3つの棺桶の謎が解けず、父親の行方もわからずです。祐太郎と学は、どちらがどちらの魔性にのまれたのか、引きこもって読書三昧エンドです。鏡の前、夜の庭、いろいろやってます。仙石原から出るのって、当時では大変だろうに、仕事大丈夫なんだろうか?
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