キノの旅 the Beautiful World 3
発売日 :
2001/01/25
だからボクは旅をやめない。
真っ白だった。 上も、下も、右も、左も、ただ白かった。 「見事に何も見えないな」 「見事に何も見えないね」 「でも、すぐにまた、見えるようになる」 「見えるようになるだろうね」 「ねえ。見えるようになって、目の前にきれいさっぱり何もなかったらどうする? ちょっと嬉しくない?」 「ああ。でも、そんなことはありえないことを、ボクは知ってるからね」 「晴れたら、どうするつもり?」 「そうだな……、ここにいても仕方がないし、ボクにできることもない。出発するだろうな。それだけだ」 人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短編連作の形で綴られる、大人気新感覚ノベル第3弾!!
- レーベル: 電撃文庫
- 定価: 649円(本体590円+税)
- ISBN: 9784048694285
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みんなのレビュー
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ソラ2018/09/1524アニメ視聴とそろそろ新刊出る頃合いかと思って再読。 まぁまぁ毒のある話もある中で『終わってしまった話』は結構好み。
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凜音2023/03/2112ネタバレあり読了 これだけ多色な国々や人々を書いても綺麗に纏まっているのはやっぱり凄い。尖った特徴の国々がモトラドに乗って旅を出来る地続きにあるという世界観が既に面白くて、次はどんな国があるのかどんな人がいるのか旅をしている気分で楽しめる。いい感じに不穏さの多いキノの旅なので旅先での一悶着は考えさせられる内容が多い。今巻の「同じ顔の国」なんかは特に感じ入るものがありました。「差別を許さない国」は正しく皮肉が効いていました。産まれ生きる環境で人は育つんですね…
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作楽2017/11/0812機械人形の話、が、やりきれない。ショートの話なので、読みやすい
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キラリ2016/12/139このシリーズは安定感があって、ぶれることなく毎回同じ様なトーンで話が書かれている。星新一を読んでるときみたいな、現実とずれてる違和感の中を漂う。感想は毎回同じようなものになってしまうのだけど、なぜか時々読みたくなる。次の巻もそのうちふらっと読むんだろうな。
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唯月2023/12/028ネタバレあり少しだけまたシズが登場。「城壁のない国」はゾクッとした。ラウハーが薬から守った子供達に殺されるのは悲しかった。その後子供達は大人の真似で薬を吸い、全滅。なんとも報われない…。「説得力」で初めてお師匠様が登場。お婆ちゃんだったのか。格好いい!「同じ顔の国」の民、クローンだからかバイタリティが半端ない。「機械人形の話」は切なかった。家族の台詞一部可笑しかったから、この人達は機械なんだろうな、とは思った。「差別を許さない国」はよく分からない。何て言ったんだろう。お決まりの安いホテルはないか、じゃなさそうだし…。
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