八月の終わりは、きっと世界の終わりに似ている。
発売日 :
2017/01/25
それは、たった40日の恋だった――。
本当に好きだった。こんなにも人を好きになることは、この先一生ないだろうとさえ思った。言葉や仕草の一つ一つ、ちょっとした表情の変化、笑い声、髪から香る石鹸のにおい……思い出すと息が苦しくなる。まるで肺の中に、炭酸でも入っているみたいに。
――透子。
高校二年の夏。心臓の病が原因でなくなった彼女のことを、未だ引きずっていた成吾。
あれから四年。交換日記の空白に綴られていく新しい返事。それは見間違えようもなく、透子の文字だった。
――透子。
高校二年の夏。心臓の病が原因でなくなった彼女のことを、未だ引きずっていた成吾。
あれから四年。交換日記の空白に綴られていく新しい返事。それは見間違えようもなく、透子の文字だった。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 693円(本体630円+税)
- ISBN: 9784048926775
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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さばかん2017/02/2171相変わらず綺麗に整った美しい物語を描いている。 今回は特にラストの破壊力がえげつない。久々に目頭が熱くなった。
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ピロ麻呂2017/02/1571最近やたら多い「過去に戻って死んでしまう彼女を助ける」系のSFラブストーリー☆あまり期待してなかったのだけど、掘り出し本やわ、これ!文章もきれいやし、SFと言ってもゴチャゴチャしてなくシンプルな恋愛系☆泣けました!特に彼女のお父さんの言葉。泣けました!素敵なラブストーリーでしたヾ(≧∇≦)
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佐島楓2017/02/1170ネタバレありよかった。たとえハッピーエンドじゃなくても、過去が変えられなくても、誰かを想うことはそれだけで尊い。きっと主人公は、これからも彼女のことを引きずるのだろう。けれど、救いを伴った引きずり方なら、悪いことではないのではないか。祈りに似た物語だった。
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とろこ2017/02/2169ネタバレあり高校二年の男子が、1学年上の先輩と恋をする。だが、彼女には重い心臓の病気があり…。序盤は、『世界の中心で、愛をさけぶ』の二番煎じだな、と、かなり冷めた感覚で読んでいた。が、途中で、2人が過去にやっていた、交換ノートが登場し…。そこに、4年前に亡くなったはずの彼女の文字で、メッセージが書かれていた。という辺りからは、先の予想はつくのに、切なくて一気読みしてしまった。タイムトラベルといい、病気の美少女といい、ありがちな設定だが、甘酸っぱいような、綺麗な話だった。青春・恋愛・泣ける系が好きなかたにおすすめ。
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た〜2017/02/0967期待以上に素敵な青春恋愛小説。それでも助けようがあったような、いやそれはないような・・・ あ、そうか最期の手紙が交換ノートじゃなかったのはあの約束故か
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