平安後宮の薄紅姫 物語愛でる女房と晴明の孫
発売日 :
2020/04/15
「平穏に読書したいだけなのに!」読書中毒の女房が宮廷の怪異と謎に挑む
怪異や難事件の最後の駆け込み寺・薄紅の姫。彼女に依頼が成立するのは、物語にまつわる品が差し出されたときだけ。薄紅は重度の物語中毒で、特に『源氏物語』には目がないというのだ。
――この異名が広がったのは、晴明の孫である若き陰陽師・奉親のせい。訪ねて来た彼に早く帰ってほしい一心で、物語知識を駆使し怪異の謎を解いたのが悪かった。薄紅を使えると判断した奉親は、言葉巧みにたびたび彼女をモノで釣っては謎解きにかり出すことに。
「また相談ですか? 私は読書に集中したいのでございます!」
――この異名が広がったのは、晴明の孫である若き陰陽師・奉親のせい。訪ねて来た彼に早く帰ってほしい一心で、物語知識を駆使し怪異の謎を解いたのが悪かった。薄紅を使えると判断した奉親は、言葉巧みにたびたび彼女をモノで釣っては謎解きにかり出すことに。
「また相談ですか? 私は読書に集中したいのでございます!」
- レーベル: 富士見L文庫
- 定価: 726円(本体660円+税)
- ISBN: 9784040735771
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みんなのレビュー
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真理そら2022/01/2262「薄紅の名にかけて~」と謎を物語の力で解き明かす薄紅姫、実は「更級日記」の作者・菅原孝標女。日記の中に溢れている源氏物語愛をそのまま物語にしたような作品で源氏物語好きには嬉しい。安倍晴明の孫も登場するが、こっちにも「じっちゃんの名にかけて~」と叫ばせて欲しかったかも。
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坂城 弥生2023/03/0541物語好きの薄紅姫が清明の孫が持ち込む難題を解決する物語。
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葵@晴読雨読2020/07/2435面白かった(*^-^*)源氏物語りオタクの薄紅姫が物語りを読んで得た知識と経験を生かして謎解き。奉朝とのコンビもいい✨続編希望。
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あさひ.a2021/01/0332ネタバレあり時は平安。普段は後宮で真面目に女房勤めの三十路主人公。その裏の顔は、数多の物語を収めた堂の主「薄紅の姫」。彼女の籠る「千字堂」は、謎を抱える人の駆け込み処で…な話。読書で培った知識で、舞い込んだ謎をサクッと解決する。全ては早く客を追い返して、大好きな源氏物語を読みたいがため。それなのに、時折訪れる年下の陰陽師の奉親に振り回されて、様々な謎にかかわることに。ちょっと文章が馴染み辛かったし、時折なぜ!?って時があるが、正体バレしたくない薄紅と腹の内の読めない奉親の関係性は興味深い。説明に寄り気味なのは惜しい。
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あさひ.a2021/01/0831ネタバレあり再読。2巻における登場人物の立ち位置を踏まえて読むと、1巻の頃の薄紅と奉親の、うわべは和やかなのに水面下で腹を探り合い、警戒し、利用し合うという緊迫感のある関係を一層感慨深く読める。本心を隠すのが上手な奉親が、時折素で感情見せるのが嬉しい。人物の物理的位置関係がいまいち掴みづらいので、今どうなってんの?って思って気が散るように思う。正体バレ以前に女性のたしなみ問題があるので、几帳は?扇は? 今、顔隠せてる?っていちいち気になってしまった。薄紅は、もう顔見られてるよね。管侍従が顔バレしなければセーフなのか?
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