角川スニーカー文庫の新刊
みんなのレビュー
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芳樹2020/06/2923ネタバレあり魔物の侵攻を受ける神聖ベジタリア王国の傭兵アルヴィンは、竜を一刀のもとに切り伏せる女戦士ミーティアと出会う。彼女は肉を喰らうだけで強くなる『覇肉の才』の持ち主で、アルヴィンにもその才能があると見抜くのだが…。初読み作者さん。インパクトの強い、ぶっ飛んだ傑作でした。ちょいちょい挟まる駄洒落と、かみ合わないアルヴィンとミーティアのやりとりがコミカルな『飯テロ』小説。亡国の姫の救出とか魔神との戦いとか内容は王道ファンタジーだけど、「焼肉」というキーワードによってギャグ作品になってます。続きがあれば嬉しい限り。
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真白優樹2020/07/0311魔物の侵攻を受ける国で、姫を守る傭兵の青年が謎の女戦士に出会い始まる物語。―――強くなりたきゃ肉を喰え、それが全ての鍵となる。 某ざるそばやらすこむそよりは薄いものの若干の笑いの狂気が見え隠れしている物語であり、とにかく肉を喰えと言わんばかりに肉を推してくる、勢いに乗りきれたのなら勝てる、そんなコミカルでドタバタで面白おかしい物語である。何も考えず、ただバカ騒ぎして笑いたいという読者の方にはお勧めしたい。始まったばかりの肉に目覚める旅路。果たして青年はいつ肉に染まるのか。 次巻も須らく期待である。
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のれん2020/07/0211ネタバレあり世界のベジタリアンを敵に回す焼肉至上主義ファンタジーコメディ。 終始ハチャメチャ漫才で勢い重視ではあるが、歴史解釈があったり、キャラのボケとツッコミ役を度々入れ替えてバランスを取らせるなど、真面目さが窺える。 ヒロインの何でも肉で思考するのに、ラスボス戦でそれができなくなると途端に弱腰になるのはクスリときた。 ただ笑いと展開がワンパターンなので、早々に飽きることは否めない。『銀魂』みたいなハイテンションな掛け合いが好きでないならキツイだろう。
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リク@ぼっち党員2020/07/1510スコップよりは数段狂気度は下がるので、初心者向けの作品と言えよう。実際設定の突飛さの割にかなり堅実なつくりになっていて、それでいて謎の勢いもしっかり持っている。主人公のツッコミも的確なので完全に置いていかれることもない。普通に面白い作品だった。一つ一つは大したことないボケだけど、積み重なってジワジワくる感じ。あとお姫様が普通にヒロインしてるのが大きい。人類の範疇に収まってるって素晴らしい!
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尚侍2020/07/085とっても面白かった。もう題名が全てを物語っていて付け加える要素がないのですが、描かれている内容の割には端正な文章なのが逆に面白く、いい意味で軽い展開なので一気に読めてしまいました。普通こういう内容は地の文が面白いタイプの作者が描かないとあまり面白みが出ないものですが、そうした作風を越えて作者が楽しんで描いているのは伝わってきたので、こういうのを筆が乗っているというのでしょうね。なかなかよかったです。
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