僕といた夏を、君が忘れないように。
発売日 :
2021/03/25
どこまでも蒼いこの島で――未来を描けない僕と彼女のひと夏の恋物語。
僕の世界はニセモノだった。あの夏、どこまでも蒼い島で、君を描くまでは――。
美大受験をひかえ、沖縄の志嘉良島へと旅に出た僕。どこか感情が抜け落ちた絵しか描けない、そんな自分の殻を破るための創作旅行だった。
「私、伊是名風乃! 君は?」
月夜を見上げて歌う君と出会い、どうしようもなく好きだと気付いたとき、僕は風乃を待つ悲しい運命を知った。
どうか僕といた夏を君が忘れないように、君がくれたはじめての夏を、このキャンバスに描こう。
美大受験をひかえ、沖縄の志嘉良島へと旅に出た僕。どこか感情が抜け落ちた絵しか描けない、そんな自分の殻を破るための創作旅行だった。
「私、伊是名風乃! 君は?」
月夜を見上げて歌う君と出会い、どうしようもなく好きだと気付いたとき、僕は風乃を待つ悲しい運命を知った。
どうか僕といた夏を君が忘れないように、君がくれたはじめての夏を、このキャンバスに描こう。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 715円(本体650円+税)
- ISBN: 9784049136838
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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よっち2021/03/2645美大受験を控え沖縄の志嘉良島へと旅に出た高木海斗。どこか感情が抜け落ちた絵しか描けない、そんな自分の殻を破るための創作旅行で、一人の少女と運命の出会いを果たすひと夏のボーイミーツガール。自らの絵が人の目に触れることを忌避する海斗が出会った天真爛漫な少女・風乃。彼女に振り回されるかけがえのない日々と、島全体から感じられる不穏な雰囲気。海斗が変わるきっかけをくれた、全てを諦めかけていた彼女のことを放っておけるわけもなくて、最後まで諦めずにぶつけ合った想い、そんな二人が迎える結末にはぐっと来るものがありました。
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Peter Rabbit@ポプちゃん大好きです2023/01/1035《あらすじ・感想》美大受験を控えた海斗はコンクール出展の絵を描くべく沖縄のある島を訪れる。そこで出会ったのは快斗と正反対の性格の彼女・風乃。彼女と出会い、海斗は少しずつ変わっていくが、一方、風乃は__。とても面白かったし、沖縄の方言が入っていて地元感がありほっこりさせられた。しかし最後に向けた大どんでん返しに驚いた。想像はしていたものの、それを超えるどんでん返しでとても面白かった。そしてワクワクと青春のドキドキが止まらなかった。是非一度読んでみてはどうでしょうか?
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稲荷2021/04/2227淡く純粋で、読みやすい作品だった。特に後半の主人公の全力さが青春らしくてよかった。大切なのは、周囲の意見に囚われすぎるのではなく、自分の意思を尊重すること。そして、その気持ちに素直になって認めること。
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きー2021/04/3023第27回電撃大賞メディアワークス文庫賞受賞作。受賞作らしい「綺麗」な青春小説。王道ゆえ、シンプルゆえ、心もぐっと掴まれやすかった。読み終えてみると、スーパードライな(ビールじゃありません)海斗が、いつの間にか熱い男になってて、それだけ風乃や京花といることで心が動かされたんだと思うと、自分まで熱くなっちゃってました。心情の変化、風乃のかわいさ、周りの人間の温かさ、話の分かりやすさ。どれをとっても受賞作らしい作品だと思います。
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西野西狸2021/04/1322ネタバレあり王道恋愛物語ではあるのだが、ヨナタマ伝説をもとにした沖縄の島で都会での悩みを抱えた少年が少女が因習から救い出すというストーリーが中央と周縁の表象の問題として抵抗があった。実際、電子上だけでも空間が分離している(それこそ人魚像は外部の視線を意識したメディアではないのだろうか)現在において閉鎖的な住民というテーマを描き出すことができるのかという問いがある気がし、島の運命を島だけで完結させないという選択肢を出すためにそこまで主人公の影響がないとできなかったのかとは思った。
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