家出中の妹ですが、バカな兄貴に保護されました。 1

発売日 : 2021/04/09
不良小学生の妹と、里帰り中の兄。兄妹の再会と再生を描く、ひと夏の物語。
 二度とこの町に戻らないつもりだった。飛行場へと向かう車に揺られながら、龍二は言い知れぬ不安に胸がざわつくのを感じていた。
 進学を機に、故郷を捨てた大学院生の龍二。だが、研究室所有の実験飛行場を監督するため、夏休みの間、再び故郷へと足を踏み入れることとなった。
「――久しぶりだな、クソアニキ」
 そこで待っていたのは、町で評判の悪ガキになり果てた異母妹の樹理。龍二にとって、消し去りたいトラウマそのものだった。龍二は家出中の樹理と、飛行場で共同生活を送ることになり――。
 これは不良小学生の妹と、里帰り中の兄。離れ離れになった兄妹の再会と再生を描いた、ひと夏の物語。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 693円(本体630円+税)
  • ISBN: 9784049136258

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みんなのレビュー

  • ひぬ
    2021/11/06
    家出した不良小学生・樹理と、ある理由で地元へ戻ってきた彼女の兄・龍二が再開することによって再び動き始める二人の再生の物語。中々に重い題材でした。樹理達への対応にかなり疑問を感じてしまいましたが、とりあえずそれは横に置いておきます。中盤からは駆け足で進んで、どうしようもない父親によって人生を狂わされてしまった二人が龍二の研究によって徐々に心を通わせていく展開は良かったです。樹理の親友達も一癖二癖ありながらもしっかりと彼女のことを想っているのも好印象でした。良くも悪くもあまりラノベっぽさは感じなかったです。
  • nishiyan
    2021/04/16
    進学を機に故郷を捨てた大学院生の龍二と不良小学生となっていた異母妹・樹理の再会と再生を描くひと夏の物語。似た者同士の二人は、お互いに負い目があるが故に、ぶつかり合い、傷つけあっていく。そんな日々の中で芽生えた共通の目的を達成しようという想い。二人がこれまで隠していた思いの丈をぶつけ合う姿は実に感動的だった。何よりこの不器用な兄妹を見守る八千代、玲奈、高嶋ら親友たちと工学部の仲間たちの眼差しも温かく、二人を包み込んでいるのも良い。そして問題を乗り越えた後に二人が描いた新たな夢が読後感を爽やかにしていた。
  • かっぱ
    2021/04/17
    大学院の研究の一環で故郷に帰ってきた青年が忘れたい過去に連なる異母妹の少女と再会する所から始まる物語。父親のことで大きな痛みを抱えた二人が素直になれず互いのことを傷つけ合う様は切なくて仕方がない。血を分かち、最後の砦とも呼べる家族でさえも小さな綻びからボタンを掛け違えすれ違ってしまえば交わらなくなってしまう。けれども、そんな兄妹を陰から支える登場人物たちの温かな存在には救われた。二人の和解も良いし、そこからの結末も良いんだけど、少し物語として小さくまとまってしまった印象も受けるのでそこは勿体なかったかも
  • のれん
    2021/04/24
    児童虐待問題は年々深刻さを増している。正確に言えば、昔は蓋をされていた残酷さが、治療技術と情報伝達の向上により知られるようになったからだろう。 つまり、それだけこの問題にはリアリティが求められるようになったわけで、今作に出てくる問題対処には首をかしげざるを得ない。 小学生仲間の女子たちの方が大学生連中より大人びて主人公を助けているのもおかしな話。不幸な環境であれど、彼らの人生を培ってきた仲間も重要なテーマになっていると思うのだが。 今作は時代設定を考えて欲しかったなと強く思う。
  • TERU
    2021/05/02
    不良小学生の妹と、とある理由で夏休みに地元に帰ってきた大学院生の兄が出会う時、二人の兄妹の止まっていた時が再び動き出す。 壊れてしまった家庭、歪んだ愛憎を振りかざす妹、妹に向き合うことの出来ない兄。兄弟の仲が良くなっていく過程は、微笑ましいものがあり、その先に待ち受ける壁がどの様なものか期待して読んでいた。しかしこの短い尺では描ききれていない部分が多く、飛び出したのは良いが、着地点を決めていなかったかの様な、なんとも言えないまとまり具合に感じました。