吸血鬼は目を閉じ、十字を切った 1

発売日 : 2021/11/25
心に突き刺さる慟哭。美しき異端〈吸血鬼〉の監視官が紡ぐ、夜闇のミステリ
 美しい姿のまま永遠を生きる異端――吸血鬼。
 彼らは“三つの禁忌”に従い、存在を隠し生き延びてきた。
 吸血鬼を監視する非公開組織・INAPO(国際夜行性動物保護機関)に入ったヒバリは、美しい青年・シキョウと出会う。組織唯一の吸血鬼であるシキョウは、なぜか吸血鬼から迫害され、極端に他者との関わりを避けていた。
 自殺した少女に遺された咬み痕、連続失踪事件――吸血鬼の関与を疑わせる事件を共に追ううち、ヒバリは過去の凄惨な事件に繋がるシキョウの秘密を知ることになり……。
 美しき異端の監視官が紡ぐ、夜闇のミステリ。

【INAPO】
国際夜行性動物保護機関の略。表向きはフクロウなどの夜行性動物を保護することを目的とした保護団体だが、その実態は半世紀前に存在を確認されたヒト様生物――『吸血鬼』の保護・共生を目指し、監視を行う非公開の組織。

【シキョウ】
INAPOで監視官として働く、唯一の吸血鬼。寡黙で決して人に心を開こうとしない。齢は二百歳を超す。見た目によらず大食いで甘い飲み物が好き。

【ヒバリ】
行方不明の父を探しINAPOに入った女子大生。飾り気のない性格で、シキョウの相棒役に任命される。冷たく突き放すような言動のシキョウとは衝突をしてしまうが……。

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みんなのレビュー

  • ひぬ
    2022/02/22
    ネタバレあり
    存在を隠しながら生きる吸血鬼を監視する組織に行方不明の父を探すため、加入した女子大生・ヒバリ。組織唯一の吸血鬼・シキョウと組む事になり、吸血鬼が絡むとされる様々な事件を追っていくにつれて、過去の事件の真相が明らかになります。題材が重い上に、一つ一つの事件の顛末も切なく、全体的に少しビターな感じでした。最初から支えてきたあの人が豹変してしまったのは驚きでしたが、納得のいく終わり方でした。
  • かなで
    2022/02/13
    ネタバレあり
    吸血鬼を監視する機関が存在する。そこへ19歳のヒバリは足を踏み入れた。5年前に失踪した、決して日の光を浴びれなかった父を探すために。その機関には、一人だけ吸血鬼が所属している。その人は、周りからは忌み嫌われ、同族にすら忌まわしいものと思われる半吸血鬼シキョウ。相棒となった2人のお話。→自分にしてくれたことで善悪を判断するヒバリにとっては、最悪な犯人だった。シキョウすら信用はしていた犯人が残した言葉は、『私の孤独は認められた』で、ハピエンでもバッドでもなく、なんとも言い難いもの。半吸血鬼であった父(続
  • Yuri
    2023/02/08
    設定に惹かれてたんですが、どーにも主人公ヒバリの心情に全然寄り添えなくて残念…。
  • 2022/03/30
    良かった❢ 半吸血鬼のお話。 好きな物語でした。人にも吸血鬼にもなれない孤独なシキョウさんと、行方不明の父を探すヒバリちゃん。
  • 冬野
    2021/12/17
    エモいタイトルと綺麗な装画から想像できないほど、ライト文芸レーベルから刊行されているのが不思議なほど、ダークでヘビーな内容だった。一応吸血鬼と人間とのバディものなのかな。怒り、悪、孤独という印象的なワードが繰り返し出てくる。ある人の登場シーンで黒幕っぽいなと感じたのが的中してしまい、何とも言えない気持ちに。ハッピーな大団円を求める人にはお薦めできないけれど、理不尽な目に遇って怒りを持て余している人、振り上げた拳の遣り場がない人は読むと救われるのではないかな、と思う。個人的にはとても好きな小説。星:5/5