勇者症候群

発売日 : 2023/02/10
世界に仇なす《勇者》を殲滅せよ。
勇者、それは世界を救う特別な力。夢の中で「勇者」と称えられた少年少女は、ただ美しき女神の言うがまま魔物を倒していた。
 ――――その魔物が“人間”だとも知らず。

 《勇者》、それは世界を滅ぼす特別な力。謎の生物「女神」に寄生された夢見る少年少女は、無意識の怪物と化し破壊と殺戮を尽くす。
 そこに悪意はなく、敵意もない。ただ一方的な正義のみが押し寄せる終わりなき戦い。その均衡は少年・アズマが率いる勇者殲滅の精鋭部隊『カローン』によって保たれていた――。
 《勇者》を人に還す研究をしていた少女・カグヤは、ある日『カローン』への所属を命じられる。だが過去の災厄で全てを失ったアズマたちにとって、カグヤの存在は受け入れ難いもので……。
 
 少年は《勇者》を倒すため。少女は《勇者》を救うため。二人は衝突しながら、ともに戦場へと赴く――!
 第29回電撃小説大賞《金賞》受賞、電撃文庫が贈る出会いと再生の物語。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 748円(本体680円+税)
  • ISBN: 9784049148725

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みんなのレビュー

  • こも 旧柏バカ一代
    2023/02/11
    さすが金賞。面白いわ、、舞台は現代ポッい日本で、死にそうになってる思春期の子供に女神が力を与えて勇者と呼ばれる存在に変える。本人は悪い奴を倒しているつもりだが、現実では周りの日本人を殺しているだけだった。そんな勇者を討伐する武器があるのだが、攻撃をすると代償が必要で勇者に攻撃をしたら指が切断されたりする。でも、その中で代償無しで武器を振れる部隊がおり。その部隊に研究職の女性が配属される。勇者殲滅最優先な部隊に勇者の状態になった人を戻す研究をしている女性が配属される。水と油の関係で揉めるのは必至。
  • よっち
    2023/02/11
    《女神》に寄生され、怪物と化した《勇者》を倒すため救うため、勇者殲滅の精鋭部隊『カローン』で戦う少年少女たちの奮闘と葛藤を描く出会いと再生の物語。魔物が実は人間だとも知らず、女神の言うがまま魔物を倒す《勇者》の皮肉な構図。《勇者》は倒すしかないと思っていた部隊に勇者を人に還す研究をする少女カグヤが加わることで、少しずつ変わってゆくストーリーで、それぞれの複雑な背景や決して他人事ではない勇者化の過酷な現実を描きながら、ぶつかり合っていた彼らが助け合い、討ち果たすべき真の敵を見出す展開はなかなか良かったです。
  • しぇん
    2023/02/15
    設定は面白いですね。謎の女神に勇者という名の怪物として召喚されてしまう世界。大人にはその事象自体が見えなくなって忘れていくと中々詰んでる状況ですね。ただ、個人的には余り乗り切れませんでした。ダークよりの設定なのに重さが何故か余り感じられなかったりしたせいですかね
  • オセロ
    2023/02/11
    〈勇者〉と言えば人々を救うヒーローを普通は想像するのではないでしょうか?今作はその逆で〈勇者〉は人々を襲う化け物として描かれています。この逆転の発想と、王道でありつつもこの作品ならではの設定を上手く使った構成が上手く合わさって読み応えのある作品に仕上がっていました。 また、ボーイ・ミーツ・ガールとしてとしての出来も良く、金賞に相応しい作品に仕上がっていたと思います。
  • わたー
    2023/02/21
    ★★☆☆☆素材は極上なのに調理に難がありすぎる。よくある異世界転生モノの始まりから、彼らの見ている世界と現実の世界との認識の差が示されて、異形の化け物「勇者」を殲滅する少年少女たちの物語へとシフトしていく…という導入からは面白そうな感じがしていたのだが、ディティールの作り込みが甘いの一言に尽きる。仮にも軍隊組織のくせに指揮系統も命令系統もぐっだぐだな殲滅軍。持て余し気味な「少年少女にしか勇者が見えない」という設定。知っている情報を再度語る、冗長なストーリーテリング。