妖琦庵夜話 千の波万の波
発売日 :
2023/07/21
伊織と青目の「あの日々」と、妖奇庵のみんながここに。待望の完結巻!
東京下町にひっそり立つ妖奇庵。
そこは妖人茶道家・洗足伊織の茶室だ。
《管狐》の夷、《小豆とぎ》のマメとともに、穏やかな日々を過ごす伊織のもとへ、
久しぶりに刑事の脇坂がやってきた。
元水泳選手であり、トラブルを抱えた妖人《河童》を連れて……。
ほか、青目と二人きりで密やかに過ごした時間が、
伊織視点、青目視点それぞれで綴られた物語も収録。
中村明日美子のコミックも収録した、真の完結巻!
*妖奇庵夜話の「き」は王扁に奇です。
そこは妖人茶道家・洗足伊織の茶室だ。
《管狐》の夷、《小豆とぎ》のマメとともに、穏やかな日々を過ごす伊織のもとへ、
久しぶりに刑事の脇坂がやってきた。
元水泳選手であり、トラブルを抱えた妖人《河童》を連れて……。
ほか、青目と二人きりで密やかに過ごした時間が、
伊織視点、青目視点それぞれで綴られた物語も収録。
中村明日美子のコミックも収録した、真の完結巻!
*妖奇庵夜話の「き」は王扁に奇です。
- レーベル: 角川ホラー文庫
- 定価: 748円(本体680円+税)
- ISBN: 9784041135952
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角川ホラー文庫の新刊
みんなのレビュー
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yukaring2023/08/0392いよいよ真の完結編。東京下町にひっそり立つ妖奇庵に妖人茶道家・洗足伊織を訪ねてやってくる妖人や人間たち。伊織に夷にマメ、甲藤に脇坂刑事に小鳩さん、思いやりあふれる人々が織り成すどこまでも優しいストーリーに自然と涙が溢れ出す。伊織と青目が2人で過ごした日々や人生に悩む妖人≪河童≫を連れてやってくる脇坂刑事、穏やかな日常を取り戻し前に進む妖奇庵の面々の笑顔が思い浮かぶような素敵な完結編。中村明日美子さんのコミックもいつもながらに楽しかった。
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りゅう☆2023/07/2373伊織が青目と二人で最後に過ごした日々。視覚を失った伊織の衰弱ぶり、弱々しさが読んでて苦しい。「目をごめん。でもありがとう」決して許すことができない青目だけど、心の底からの伊織への思いは深い。水泳選手の瀬田は妖人河童と判明した日から堕落した。ひろむと結婚した脇坂は30代となり部下を持つ立場に。正義感と責任感で仕事で手を抜くことができず激務の日々。愚痴を言いたくなくて妖琦庵から遠ざかっていたが…。人の心の悩みを溶かしていく伊織の人格って、器って大きすぎる。最終巻。大好きなシリーズなので寂しくてたまらないけど→
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眠る山猫屋2023/10/0465妖奇庵拾遺といった感じだろうか。惜別の空気が満ちた“千波万波”。大きな哀しみの中に、微かな幸福感が入り交じった複雑な青目の想い。青目の後悔と慚愧、それでも手に入れたかった小さな幸せ。そしてそれすら手離す心の移ろい。『河童』というシンプルなタイトルの小品は、それでも回復した洗足伊織の周辺を描く終幕にふさわしい物語。壊されたの先生の身体ばかりではなく、家族たちの心もだったのだから。ゆっくりと癒されていけばいいんだね、脇坂くん・・・。
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藤月はな(灯れ松明の火)2023/10/0159ネタバレあり望んでいたものを手に入れた青目。だが、兄と過ごしながら心中は穏やかではなかった。彼は今までの罪に対し、「悪鬼」という免罪符があった事で罪悪感を募らせずに済んだ。だけど、・・・この事実を青目は知りたくなかっただろう。本当にあんな父親さえに出逢わなければ・・・。齎された絶望と悔悟、それでも最愛の兄が諭し、傍に寄り添ってくれた事を縁に彼は生きていくのだろうな。そしてシリーズでチラリと出ていた河童の妖人と判明した水泳選手のその後。同時に脇坂君の憔悴も描かれるが、彼らには伊織達がいるからきっと大丈夫。
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本詠み人2023/09/1955ネタバレあり妖琦庵夜話 本編の後日譚と、これまで初版限定でついていた明日美子さんのショートコミック一挙公開の完結巻✨これが妖琦庵夜話の最終巻と言われると本当に寂しい。洗足伊織…色々な意味で稀有な存在だった。自らの眼を差し出してその喪失感 虚無のなか藻掻く姿が痛々しい。兄を手に入れたと満足し、そしてまた後悔していたカイの秘密に愕然とした。家族のもとに戻れて良かった。榎田先生✨新しいシリーズ、お待ちしております🙏
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