夏月の海に囁く呪文

発売日 : 2005/11/25
僕はどこかへ行きたかった。 僕はどこへも行けなかった。
修一は、夢久島という長閑な島に暮らす高校2年生。 学校生活にどこか馴染めない自分を自覚しつつ “能面” を被って、友達とも “普通” に過ごしていた。
 夏休みに入った日、修一は、港で海を見ながら泣いている一人の女性と出会う。 夢久島には、「海で “呪文” を唱えると本当の自分の居場所に連れて行ってくれる」 という噂がある。 その話を確かめるために彼女はこの島に来たというのだが……。 彼女との出逢いにより、修一の “能面” の日常に変化が訪れる。 はたしてその “呪文” とは――?
 島に伝わる噂をめぐり、心に傷を抱えた人々が織り成す、心ビタミン短編連作ストーリー。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 605円(本体550円+税)
  • ISBN: 9784840232166

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みんなのレビュー

  • そのぼん
    2012/12/16
    とある島のなかで繰り広げられる連作短編集でした。どの話も切なさの溢れる作品で、期待以上のものでした。電撃文庫から出版されていますが、大人の方でも十分にたのしめるのではないでしょうか。一人の少年が島の外から訪れた女性と出会ったことから始まる『僕は能面』と、一見軽そうに見える女子大生が主人公の『ネバーランド』が特によかったです。
  • キキハル
    2013/01/16
    自分の居場所はここじゃない。どこかに本当の居場所があるはずなんだ。そう思っているあなたに。夢久島の天尽岩の海岸で、とある呪文を唱えたならば、海神が本当の居場所に連れて行ってくれるのだと。そんな噂をめぐる連作集です。あっという間にあっさりと読み終えてしまいました。残念ながら私向きではなかったようです。感情を揺らすには、かなり齢を取りすぎてしまっているのでしょう。30年前の私に読ませてあげたかったです(笑)。
  • ソラ
    2006/04/25
    *修一は夢久島という長閑な島に暮らす高校二年生。学校生活にどこか馴染めない自分を自覚しつつ能面を被って友達とも普通に過ごしていた。夏休みに入った日、修一は港で海を見ながら人目も憚らすに泣いている一人の女性と出会う。夢久島には海で呪文を唱えると本当の自分の居場所へ連れて行ってくれるという噂があり、その話を確かめるために彼女はこの島に来たという。彼女との出会いにより修一の能面の日々に変化が訪れる。そして…。
  • ソラ
    2010/10/14
    *修一は夢久島という長閑な島に暮らす高校二年生。学校生活にどこか馴染めない自分を自覚しつつ能面を被って友達とも普通に過ごしていた。夏休みに入った日、修一は港で海を見ながら人目も憚らすに泣いている一人の女性と出会う。夢久島には海で呪文を唱えると本当の自分の居場所へ連れて行ってくれるという噂があり、その話を確かめるために彼女はこの島に来たという。彼女との出会いにより修一の能面の日々に変化が訪れる。そして…。
  • (●▲●)とらうまん(*^◯^*)
    当時の電撃文庫で稀に見られた、いわゆる“イラストの一切ないライトノベル”。 小さな島で暮らし、自分の本当の居場所を探している不器用な人たちと、島で語られる不思議な呪文をめぐる連作短編集。 どの話も語り手となる人物たちに深く共感でき、非常にあたたかく優しい物語でした。 電撃文庫の隠れた名作、特に2編目の女子大生の話が好きです。