“お祭りマッスル”で限界を超えていく! 結成10周年を迎えさらに加速! 【アンバサダー/TrySail】

「好きな曲は何度歌ってもいい」。人気曲をセトリから外したことで得た気付き
──TrySailのデビュー10周年、おめでとうございます! まずは、ユニットとしてのこれまでの歩みの中で、皆さんが特に苦労した、「今振り返ると、これを乗り越えていなければ今の自分たちはいなかった!」というエピソードをお教えください。「TrySail Live Tour 2019 "The TrySail Odyssey"」でのエピソードは有名ではありますが……。
麻倉もも(以下:麻倉):あれは本当に大変だったんですもん(笑)! その中でも一つ挑戦できたなと思っているのは、ツアーの中盤で「adrenaline!!!」と「High Free Spirits」という盛り上がる曲をセットリストから外す判断をしたことです。この二曲で私たちを知ってくださった方も多いですし、ライブでも盛り上がる曲ではあるんですけど、自分たちにはこれしかないのか、という迷いも生じていたんですよね。そこで一回外す選択をしたんですが……その結果、好きな曲は何度歌ってもいいということに気が付けて。なので、ツアーの途中で二曲を復活させることにしたんです。この挑戦ができたからこそ、その後のライブのセットリストの組み方をもっと意識することができたようになったと思っています。
──その後、さらに「華麗ワンターン」のような盛り上がる楽曲が出てきたわけで、その前で気付けた良い機会だったわけですね(笑)。夏川さんはいかがですか?
夏川椎菜(以下:夏川):じゃあ、私は敢えて「"The TrySail Odyssey"」以外で(笑)。初期の話にはなりますけど、ライブでのハモリ(編注:TrySailのライブにおいて、ハーモニーを意識した、原曲とは異なるアレンジで歌唱される楽曲のこと)が大変で大変で! 普段歌っている曲と違うメロディーで歌うことになるので、元の曲を知っていれば知っているほど釣られてしまうんですよ。しかも、3人で空気感を合わせなければならないので、レッスンでは苦労しました。他の曲を歌うのとは違って、空気の読み合いをしなくてはいけないことが最初は特に難しかったですね。でも、これができたからこそ力を蓄えられたと思っています。
麻倉:ハモリは本当に大変で……! 会場によって音の響き方も違うので、今自分はどこを歌っているんだろう? と思うこともあるほどで……。その時々の体調や心境もかなり影響するので、とても難しいですね。
──雨宮さんは?
雨宮天(以下:雨宮):さらに時間を遡るんですが、忘れられないのはユニット名を決める瞬間かな。最初にスタッフさんからいくつか案が提示されたんですけど、虹色シスターズといったかわいらしいユニット名になりそうになって……。今でこそお祭りマッスルユニットとなった私たちですけど、この名前になっていたらマッスルはやれていないですし、「adrenaline!!!」も歌えなかったはず(笑)。
──序盤から虹色シスターズの「コバルト」となっていた可能性が……(笑)。
雨宮:「コバルト」も歌えていたかどうか(笑)。当時の私は周囲を全員敵だと思っていたので、必死にTrySailというユニット名を考えたんですよ。スタッフさんの前で必死にプレゼンをしたのが、私の一番の挑戦だったかもしれません。
夏川:あれは本当に天さんの功績で……。当時の私は完全に受け身だったので、私たちのイメージには合わないと分かっていても口に出せなかったんですよ。私たちも全員十代のひよっこだったにもかかわらず、あそこでちゃんと意見を口にしてくれて、天さんには頭が上がりません!

筋肉と体力を酷使するライブ。限界に挑戦してみたい
――そんな皆さんが今挑戦していることはなんですか?
雨宮:お祭りマッスルユニットというフレーズが定着してきた今こそ、お祭り曲はもちろん、闇堕ち曲にも対応できるようになって、そのコントラストをもっと激しくしていきたいなと。お祭り方向ももちろんやりたい方向性ではあるんですけど、どんなタイプの曲にも対応できるユニットだということを、今後もっと発信していきたいですね。
麻倉:こんなに筋肉と体力を酷使するライブを、いつまで続けられるのか、その限界にも挑戦したいですね。「TrySail Live Tour 2023 Special Edition “SuperBlooooom”」(幕張公演)で、「華麗ワンターン」を歌っていたとき、花道を全速力で行き来できたんです。でも、逆に言えば行き来できてしまったんですよね。そこで成功してしまったので、また次も同じように挑むわけですが、その体力が数年後も維持できているかどうか……。活動の勢いを緩めることはできませんから、常に限界を超えていけるように挑戦を続けていきたいですね。
夏川:長いこと一緒にやってくださっているスタッフさんもいれば、最近新しく入ってくださったスタッフさんもいるわけですけど、その全員でTrySailというユニットをどう作り上げていくのか、どうやったらお客さんが盛り上がってくれるのかをこれからも考え続けたいと思っています!

メンバーとスタッフの推し曲を詰め込んだベストアルバム
――今年8月に発売される待望のベストアルバム『BestSail』の初回生産限定盤には、皆さんが選曲した10曲が入った「MEMBER’S SELECT BEST」が収録されます。ある意味、こちらも皆さんが10年活動された結果の一つかと思います。
夏川:基本的には私たちが入れたい曲ではありますが、スタッフさんから「お客さんはこの曲が好きだと思うよ」という意見が出たときには、それも踏まえて選んでいましたね。先ほどもちさん(麻倉)が言った「adrenaline!!!」と「High Free Spirits」をライブのセットリストから外したときは、スタッフさんが止めるのを私たちが押し切った形だったのですが……。今回は、スタッフさんの意見も信頼して、提案を取り入れながら選曲することができました。
――そのような経緯で選ばれていたんですね。ちなみに、その中でも最推しの楽曲はなんですか? ……雨宮さんが「バン!バン!!バンザイ!!!」推しであることは周知の事実かと思いますので、敢えてそれ以外でお願いします(笑)。
夏川:「この幸せが夢じゃないなら」ですね。大事なライブでもいいところで歌っていたので、思い出がいっぱい詰まった楽曲なんです。ぜひファンの皆さんも、その記憶を思い出しながら聴いてください!
麻倉:意外にも「かかわり」はシングル表題曲じゃなかったんだ! と選曲をするときになって驚きました。『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』のテーマ曲なので、よくイベントやライブでも歌っていましたから、てっきり表題曲だとばかり(笑)。この曲はダンスもとても可愛いので、ぜひライブ映像とあわせて聴いてほしいです!
雨宮:思い出を含めると「僕らのシンフォニー」ですね。CDに収録されるよりも前からライブで披露していて、この曲を歌うと私たちとお客さんの一体感が生まれるような気がするんです。なので、この曲はとても入れたいと思っていました。
夏川:そんな「MEMBER’S SELECT BEST」も織り交ぜたセットリストで、9月からのツアーにも臨んでいきますが……。
雨宮:やる曲は決めたけど、まだ順番は決めてない(笑)。
夏川:いつものライブは、アルバムの新曲を中心にやることが多かったですけど、今回はそうじゃないので、少し新たな雰囲気になるかもしれません。
麻倉:ある意味、新しい挑戦になるライブツアーだよね(笑)。

※特別インタビュー第2弾は2025年7月29日(火)に公開予定です
取材・文●太田祥暉撮影●中山かつみ
ヘアメイク●鰕澤真由美(addmix B.G)(麻倉)、大庭由美恵(雨宮)、小林奈津美(addmix B.G)(夏川)
スタイリスト●國本幸江

■福岡・福岡サンパレス ホテル&ホール
2025年9月7日(日)17:00開場 / 18:00開演
■宮城・仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール
2025年9月13日(土)17:00開場 / 18:00開演
■千葉・幕張メッセ イベントホール
2025年9月20日(土)17:00開場 / 18:00開演
2025年9月21日(日)15:30開場 / 16:30開演
■大阪・グランキューブ大阪メインホール
2025年9月27日(土)17:00開場 / 18:00開演
2025年9月28日(日)16:00開場 / 17:00開演
■愛知・岡谷鋼機名古屋公会堂 大ホール
2025年10月4日(土)17:00開場 / 18:00開演
2025年10月5日(日)15:30開場 / 16:30開演
■神奈川・パシフィコ横浜国立大ホール
2025年10月11日(土)17:00開場 / 18:00開演
※全て2025年7月15日時点の情報
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